スモーカーの紹介
最近、燻製をやりたいのでスモーカーを見せてくださいとの要望が
多々。なんとなく燻製のイメージが上がってるようで嬉しい限りです。
このスモーカーを作ってからもう20数年になりますが今だ現役。
最初はペール缶などでやってましたが炉の直径が小さいさく中心と周辺部で温度ムラが大きくなり、出来上がりも悪かったので大き目なのを作りました。
外装板の材料は住宅用モエンサイジング(セメント系の耐火外装板)、当時新築住宅の建設ラッシュでどこの現場でも端材が貰えた。
それでは構造と原理などを紹介します。
この炉では冷燻(30℃以下)、温燻(60度前後)、熱燻(80℃以上)
が作れます。
まず外観
右の深緑色で時計台のようなものがスモーカー。(左のレンガ造りはBBQの炉)
高さは約2m、幅40cm。奥行50cm。これでチキンだと40本が入る。
(注)奥行きは手の長さで決まりますの50cmがほどほどです、それ以上深いと
服が汚れます)
正面の時計のようなものは温度計(キャピラリ式で内部からキャピラリで
引き回してます。内部の円塔形のものが温度計先端)。
上が煙突。
屋根はトンガリ屋根、これは上部に結露する水滴を両側に流すため傾斜45度以上が必要
なので約60度にしている(タジン鍋の原理と同じですね)。
その下が第二燻煙室、ここは油受けと温度平準化に重要な空間です。
下のほうにはお油受け用のステンレスバットを隙間を開けておいている
隙間を空けないと煙が通らないのでこのバラツキが意外と重要!!!
その下が煙の分散用耐火煉瓦、下から来る高温の煙を全体に分散するための仕切り。
その下が燻煙材のサクラ材などを加熱する皿、細かなチップでなく5cm長さの木切れで対応できます。
その下の写真は加熱用の石油ストーブ室、危険なので上下仕切りを入れて過熱
防止をしてます。
一般的には電気コンロを使用されてるようであるが電気代がかかるので
石油ストーブを使用している。石油ストーブは臭いがするのではと思われますが
それは点火直後と消火時なのでその時はドア開け外部に排出している。
結果、ほとんど臭いは付きません。
それではスモーク中の様子など
牡蠣を並べた状態
チキンのスモーク、最終スモーク完了でいい感じのアメ色になっている。
(ソミュール液につけてから約1週間後、これでやっと完成です)
スモークチキンをスライスして大皿に並べた状態、チキン1本で大皿いっぱいに
なる、温燻なので程よいピンク色になりました。(熱燻の場合は白っぽくなります)